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学校図書館Q&A

B. 運営や管理

上記以外のご質問がある方は、こちらのフォームをご利用ください。




A : 「代本板」というのは、子どもが書架から、借り出す図書を抜き、その図書があった場所に、目印として子どもの所属や名前を書いた、プラスチックや木でできた板を差し込むという使い方をします。
図書があった場所に「代本板」を差し込み、返すときに、「代本板」と取り替える仕組みですから、「子どもたちだけで使っていても、書架の乱れが起きない」ハズなのですが、現実には、自分が差し込んだ代本板の場所がわからなくなったり、代本板と取り替えずに書架に返したりするなどして、乱れていきます。
自動的に書架が乱れないというシステムは、破綻しているのが実際です。
さらに最近は、代本板を使うことによって、子どもたちが、自分がどんな図書を借りているか友人に知られるのが嫌だという気持ちを尊重しようという、「子どもの人権」を尊重する意識が高まってきています。

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A :
■ 除籍の必要性 ■
電算化の計画によることだけでなく、

例えば、書架の中の図書が一杯に詰まってきて、キャパシティの限界にきていて、少し書架から間引く必要がでてきた。いかにも、図書の内容が古くなり、子どもたちの学習には役に立たない

などと、毎日の図書館活動の中で除籍をしなければならない資料がいくつかでてきます。

利用者である子どもたちや教職員の立場に立って、適切で優れた図書の選択・収集につとめて、なおかつ、常に蔵書の更新に注意する必要があります。

蔵書の収集と管理は、一貫性と統一性を保たなければなりません。図書主任(あるいは司書教諭)という学校図書館の担当者が替わるたびに、購入する図書が、図書主任の好みで左右されてしまってはいけません。
蔵書の点検評価にともなって、図書を除籍する場合には、個人的な見解によるのではなく、客観性のある成文化した除籍基準に基づいて行われなければなりません。
また、除籍の明確な基準を用意することで、情報開示の請求などで、除籍がどのように行われるのか疑義が出たときにも、十分対処できます。

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Q 3 : 除籍するときの基準はありますか。
A :
除籍の対象とする図書には、対象となるべき根拠を明確にします。
  除籍の根拠となる事柄の主なものは次のようになります。
  1. 亡失払出し
    亡失者が誰であるかを問わずに、図書の現物が、完全に紛失してしまっている場合に、除籍理由を「亡失」とします。
      蔵書点検を毎年実施しているならば、3年程度を目安として、連続して「所在不明」ならば、亡失の判断をしても良いでしょう。
  2. 廃棄払出し
    現物は存在するが、図書としての資料的価値を考慮して、無用に書架を占領することを解消し、資料の更新を図る目的で除籍します。
  3. 破損払出し
    図書の中味の一部が脱落したり、図版や写真などの切り取りがあったり、図書そのものの修理再生が不可能と判断されたときに、汚・破損による払い出しとします。

※ 参考資料 はこちら

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Q 4 : 蔵書点検の方法を教えてください。
A :
その年度の最後に実施するのがよいのですが、人事問題もあって、夏休み前後の数日をとるのが現実的でしょう。

■コンピュータ化されていない図書館の場合(書架目録で蔵書と照合する)
  1. 受入日付順の図書原簿でNDC配架の図書との照合ができないので、基本カードを利用する。カードの裏にあらかじめ、点検日印を押しておく。
  2. 生徒図書委員二人か三人一組の編成を何組でも作り、書架の横仕切り単位に分担させる。
  3. 二人なら一人はカードを持って書名、著者、請求番号等を読み上げ、もう一人は書架からその本を探して抜き出し、逆に登録番号を読み上げる。同一著者の本、同一基本カードと図書を受け取り、再度確認して、後ろの机上に並べる。基本カードは裏の日付印の次に○印を押す。
  4. ふしぎなことだが、書架に図書がかなり残る。最後に残カード全部に当たる。過って他の図書の照合に重なって出る例も多い。
  5. 残ったカードは、貸し出し中のブックカードと照合し、それでもない場合は「不在図書調査書」にまとめ、全校に呼び掛ける。最終的い残った基本カードは裏の日付印の次に×印を押す。但し、一度の点検ですぐ除籍せず、「何度目かの点検不在で除籍」という内規を設けておく。
  6. 汚損・破損や資料内容的に不適当さの目立つ図書等、廃棄候補も気付いたら別置する。また、年鑑など古くても価値のあるものは書庫に移管する。


■コンピュータ化されている図書館の場合(バーコードリーダーを使って)
  1. バーコードスキャナーでバーコードを読み取る単純作業。
  2. 全て読み込んだら、そのデータとシステム上のデータを照合し、不明図書一覧を印刷する。
  3. 何度目か不明図書に上がった蔵書は、廃棄図書として処理する。

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